毎日を振り返るほんの少しの時間の大切なティータイム。
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直火式焙煎機基本焙煎技術。
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    今日は久しぶりにマニアックな内容です。
    プロ向けですから、コーヒーの技術にご興味のない方は読まないほうが良いと思います(笑)


    基本的にはコーヒーの焙煎技術は絶対にマニュアル化できません。
    これが大前提であえてマニュアル化をしています。

    技術のマニュアル化は後継者や後輩たちを育てるために最低限必要なことだと思っています。

    職人気質の人は、よく「技術を習得するのに十年かかった」などと言いますが、それが凄いのか凄くないのかわからないときがあります。

    技術によっては「え?十年もかかっちゃったの?」というものもあれば、「え?十年でできちゃったの?」というものもあると思います。

    指南してくれる人が居なくて、独学で技術を習得したときなどはとても時間がかかってしまった場合が多いと思います。
    しかし、指南してくれる人がいた場合は、ある程度の基本的な技術までは時間をかけずに習得できなければ、指導者がいる意味がありません。
    教わる人のセンスも大切ですが、教える前に指導者は相手のセンスを見極める力も必要だと思いますから、技術者が育たないのは基本的に指導者の責任が大きいと思います。

    技術はあるところから急に伸びる人と、停滞してしまう人に分かれます。
    これもセンスの問題ですから仕方ありませんが、この「あるところ」までは絶対にマニュアル化しなければ、無駄な時間を費やすことになります。

    焙煎技術の場合、焙煎機の種類や設置環境によってかなり異なりますから、いつもは僕も実際にその焙煎機を扱ってそれぞれの場所でマニュアルを作成していきます。

    ただ、以前ご紹介した「基本焙煎技術」もこれからご紹介する焙煎技術も、あくまでも基本的に焙煎しやすい方法のマニュアルで、ここから少しでも皆さんのヒントになる内容があれば幸いと思い作成しています。

    以前、僕が記事を投稿した旭屋出版の「COFFEE AND ROASTER」や、このブログを読んでいただいて、焙煎での色々な悩みが解決したというご連絡を全国からたくさんいただいております。
    「COFFEE AND ROASTER」にいたっては、今でも国内、海外問わずご連絡をいただきます。
    とても嬉しいことですし、ありがたいことです。
    しかし、このようなマニュアルは逆に惑わせることにもなってしまう場合が多々あります。もしも混乱してしまったらご遠慮なくお問い合わせください。
    責任をもってご説明いたします。
    要するに、同じものを読んでもその通りにできる場合とできない場合があるということです。
    その通りになる場合のほうが少ないかもしれません。

    先日は九州の方からご連絡をいただき、「COFFEE AND ROASTER」のおかげでずっと悩んでいた味が一発で解消されたということでした。
    特に「COFFEE AND ROASTER」では、古いと言われようとスペシャルティコーヒーなどという言葉もあえて使わずに、できるだけシンプルに書いたつもりですので、ご年配・・・いや失礼!大先輩の方々にウケが良かったようです。

    先日のSCAJ2006に参加してもいつも不安を感じてしまいます。
    それは原料だけに頼り切ってしまっている空気です。
    もちろんバッハコーヒーの田口さんのように「技術」や「人間性」を大切にしてご商売をされていらっしゃる方々も一部ではありましたが・・・

    僕自身もそうですが、カッピングをやり始めると「酸味」に鈍感になります。
    「キレイな酸」を・・・いわゆる「アシディティ」をしっかりと感じることに「慣れて」くるからです。
    カッピングになれた人の焙煎度合は浅く浅くなっていくのが普通です。
    あの会場で出されていたコーヒーが「すっぱすぎる」と言っていたのは一般の方々がほとんどで、大抵のプロは「キレイな酸」と言っていました。
    怖いです。。。

    カッピングができない人が気をつけなければならないのは、「エグ味とコク」の勘違いや「香ばしさと燻り臭」の勘違いが非常に多いので、きちんとしたカッピングをして正しい味の判断ができるようにならなければならないということです。


    コーヒーの世界はマニアックで、強い酸味や、エグ味、渋味などを必死に「甘味」と思い込もうとする傾向もありますが、一般の人にとってはなにを飲んでもただの「苦味」にしか感じないことがほとんどです。
    そして、コーヒーが嫌いと言うほとんどの人が、後味に残る重い味や後味に残らなくても強い酸味が原因でコーヒー嫌いになっています。

    技術はどうあれ、最終的には「味」ですから、皆さんの味覚が全てとなります。
    そして、いくらカッピングが上手でも、カッピング時の焙煎が普段飲むコーヒーとして美味しいと感じるわけではありません。
    カッピングはあくまでもカッピング。評価するだけ。
    本当は、評価よりもどう焙煎すればその豆の特徴を活かせるのかを考えて仕上げるられるようになることが大切です。

    このままでは一時的な盛り上がりだけで、昔のコーヒーに戻ってしまうような気がしてなりません。
    絶対に戻ってはいけないと思っています。

    前置きが長くなりましたが、そんなこんなで今回は直火式・・・業界では「ちょっかしき」とよく言いますが、実際にはそんな日本語は無く、正しくは「じかびしき」と読みます。
    直火式焙煎機の基本技術をご紹介いたします。
    あくまでも一例ですのでご了承ください。
    もちろん半熱風式焙煎機とは基本的な理論が全く異なりますので、半熱風式の考え方はほとんど役に立ちませんので、最初からきちんと読んでください。
    そして、前もって申し上げておきますが、同じ直火式ですが当社のオリジナル焙煎技術とも異なりますので、同じ味にはなりません。ご了承ください。



    ×篝機の暖気運転(予熱する)

    前回までにここで書いた、半熱風式のときと概ね同じ作業となりますので繰り返しの内容になりますが、微妙な違いもたくさんありますのできちんと書きたいと思います。そして、読んでいただいている方々には、その微妙な違いを逃さず理解していただきたいと思います。

    まず、焙煎機を暖める作業です。最初の火力は中火くらいで、ダンパー(排気弁)は真ん中よりも閉め気味で試してください。火力操作は微妙なコントロールが必要になりますので、ガス圧計は必ず付けてください。ガス圧計の数値は、同じ強火や弱火でも、都市ガスとプロパンでは異なります。また、その焙煎機のバーナーの種類によっても異なりますので、今回は数値を出さずに「弱火・中火・強火」と、あえてアバウトに表現させていただきます。そして、暖気の温度はドラム内温度が目安になります。
    ただし、直火式の場合は火力がダイレクトにドラム内に影響しますし、パンチングドラムですので外気の影響をまともに受けてしまいます。
    そのため、ドラム内温度と火力の関係が非常に解りにくいのが特徴です。
    ドラムが暖まっていなくても、火力だけで温度計の温度は上がっていきますし、逆にドラムが暖まっていても冷たい外気が直接ドラム内に流れ込むので、温度計は一気に下がってしまうことがあります。
    ほぼ密閉されている状態の半熱風式に比べて、直火式は火力を上手にコントロールしないと、温度計が全く当てにならなくなってしまいます。
    「火力だけで何とかなってしまう」のが直火式の大きな欠点です。

    暖気運転を始めて15〜20分程経っても温度計が200℃に達しない場合は火力が弱すぎるかダンパーの開きすぎです。※ただし、ダンパーを閉めすぎると酸素不足になり、不完全燃焼を起こすので注意してください。※排気通路がドラムのまわりを通る構造になっている焙煎機は、ダンパーを少し開きぎみにしたほうが熱効率が上がる場合もあります。
    200℃に達したら火力を下げて200℃前後を保てる火力に調整してください。そのまま、45分程度は暖気運転を続けます。
    最初は火力だけですぐに温度が上がります。この状態では釜自体はまだ暖まっていないので、生豆を投入したときに釜の温度が下がりすぎてしまい、焙煎時間が長くなってしまいます。この温度を無理に上げようとすれば、火力オーバーとなり、最悪豆の表面は焦げてしまいます。予熱は釜全体が暖まらなければ意味がありませんので、焙煎機のボルトのひとつひとつまで暖めるような気持ちで、じっくり暖気運転を行ってください。ただし、予熱が高すぎると生豆を投入した瞬間に釜に触れた豆の表面が焦げて斑点のような痕がついてしまいますので注意してください。
     

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    焙煎機がしっかりと暖まったところで、いよいよ生豆を投入します。
    このときの火力の初期設定はとても重要になります。焙煎する生豆の量は、焙煎機の容量に対して70〜80%が適量です。※少量焙煎の場合は温度と時間のタイミングが大幅にズレてきます。ほとんどの場合、適量焙煎のときよりも比較的低温度、短時間のタイミングになります。※少量焙煎とは、焙煎機容量の20〜30%の豆量を焙煎することです。(それ以下の量では安定した焙煎はできませんのでおすすめできません。)焙煎技術は大きく別けて二つの重要な技術を身につける必要があります。ひとつは「焙煎スピードのコントロール技術」、もうひとつは「煎り止めのコントロール技術」です。
    「煎り止めのコントロール技術」はこのブログの「基本焙煎技術実践編(業務用焙煎機)」を参考にしていただきたいと思いますが、「焙煎スピードのコントロール技術」は火力とダンパーの微調整による技術ですから、当然半熱風式と直火式では全く異なりますので、この部分が直火式の最も大切な技術となります。

    直火式はダンパーの開閉が半熱風式とは全く異なってしまいます。
    次回はこの続きからとなります。
    | コーヒーの焙煎技術。 | 19:40 | comments(2) | trackbacks(0) | - | - |
    直火式その3はないのですか?
    | ツッチー | 2010/08/24 6:32 AM |
    ツッチーさん、初めまして。
    コメントありがとうございます。
    その3・・・アップしたと思っていたのですが、無いですねぇ・・(笑)申し訳ございません。なるべく早く書き込みたいと思います。
    少しお時間をいただけますでしょうか。

    最近、なかなか更新する時間がなく、ご迷惑をおかけしておりますが、今後ともよろしくお願いいたします。
    | masaya | 2010/08/24 11:34 AM |









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