毎日を振り返るほんの少しの時間の大切なティータイム。
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基本焙煎技術実践編(業務用焙煎機) その3。
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    今日はリライブでアドバンスクラスの講義。
    すでにベーシックを修了している受講生なので意識はかなり高い人たちばかりです。
    今日はフレーバードティーの上手な使い方や産地別のテイスティング、硬水で淹れた紅茶と軟水で淹れた紅茶の違い、ホルスタインのミルクティーとジャージーのミルクティーの違いなど、少し突っ込んだ内容でした。
    知識の豊富さによる自信は、お客さんに大きな安心感を与えますが、マニアックになりすぎてもいけません。
    ただ、プロとして追求することはあたりまえのことなので、少しずつ実力をつけていってほしいと思います。
    押し付ける知識ではなく、優しいアドバイスができる知識としてたくさんのことを吸収してくれればと思っています。


    さて、
    基本焙煎技術実践編その2。の続きです。

    生豆投入から5分後、豆からシルバースキン(薄皮)が剥けてドラムの外へ飛ばされます。このときにもダンパーを閉め過ぎていると、シルバースキンが飛ばずにドラム内に残ってしまいます。特に直火式の場合は着火しやすく、ドラムの中でシルバースキンが燃えてしまうと、豆が焦げ臭くなってしまいますので注意してください。ただし、半熱風式の場合は煙突の引きが強いときにダンパーを開けすぎるとシルバースキンがうまく飛ばずに残ってしまうことがあります。このようなときにはダンパーを程よく絞ったほうが釜内の圧力でシルバースキンを噴出すこともあります。※シルバースキンは特に乾燥処理(ナチュラル 又はアンウォッシュド)の豆が多く出ます。ほとんどのシルバースキンはサイクロン(集塵器)に溜まりますが、焙煎機の容量が大きい場合は煙突から飛んでしまうことがあります。その場合は水冷サイクロン(シャワーで薄皮を落とす仕組み)を使用することをおすすめします。また、煙などで苦情が出た場合などは、アフターバーナー(強力バーナーで煙を焼き切る装置)やフィルターなどの対策も必要となります。しかし、これはかなり高価な装置ですから、はじめにもお話したとおり、きちんと調査した上で焙煎室を作ってください。それでも、後からトラブルが起きてしまう場合もありますが、そのときは仕方ありませんので対処を考えてください。

    その後、豆の繊維が緩み、釜の中の音がサラサラと柔らかい音になります。このあたりから、少しずつ青臭い香りがしてきます。ここまでの火力が適正ならば、そろそろ温度上昇スピードが緩み始める頃です。1分間に5℃の温度上昇スピードが2分間続いたら、火力を上げましょう。そして、このときの火力も適正ならば、10〜12分後にはまた温度上昇スピードが緩み、再び火力を上げることになります。(ここまでが「水分抜き」の工程です。)
    ここから「本焙煎」の工程に入ります。昇華寸前の175℃あたりまで、スピードが上がらない火力で進み、昇華が始まる手前で火力を更に強くします。基本的には、これが最後の火力調整になります。揮発成分を逃がすため、このとき初めてダンパーを真ん中あたりまで開きます。(開度は設置状況によって異なります。)
    最初、初期火力がつかめるまでは、中点で火力を弱めたりすることがあります。しかし、慣れてきたら焙煎の途中で火力を下げることは極力避けてください。息でガラスの風船を膨らますように、火力でコーヒー豆を膨らますイメージを持って焙煎を進めてみてください。一気に膨らまさずに途中で息を吸ってしまえば、ガラスの風船にはシワが残ります。珈琲も同じように、火力を途中で弱めればシワが残り、余分な渋味などが出てしまうのです。

    火力操作ミスにより芯残りして、シワが残った豆(左)と適正に芯まで焙煎されてふっくらと膨らんだ豆(右)

    もしも、焙煎途中で火力を弱くするような焙煎プロセスを組むのなら、「水分抜き」の段階までです。豆温度で150℃前後、時間にして生豆投入から10〜12分前後くらいまでが「水分抜き」の工程です。『残ったシルバースキンを飛ばす』『水分量を整え、落ち着かせる』などの目的で、一度火を止めて1〜2分休ませて(空回し)から本焙煎を進める方法をとる方もいます。この方法は必ず釜の容量に適正な焙煎量のときに行ってください。※少量焙煎のときでは温度が下がりすぎてしまい、本焙煎でなかなか温度が上がらなくなり、焙煎時間が長くなりすぎてしまいますので絶対にやらないでください。また、二度焼きをするいわゆる『ダブルロースト』の場合は、二回に分けて焙煎しますので、一回目の焙煎が「水分抜き」となり、やはり豆温度で140〜150℃前後、時間にして生豆投入から9〜11分前後くらいまでが一回目の焙煎の限度となります。そして、二回目の焙煎が「本焙煎」となります。※ダブルローストは特徴などがなくなりやすく、あまり多用するものではありませんが、水分ムラの激しい豆や硬すぎてなかなか伸びない豆などには、とても有効的な焙煎法です。また、嫌なエグ味や渋味が気になる豆にも有効的です。

    昇華から先は煙や揮発成分を逃がすことと温度コントロールが目的のため、ダンパー調整のみの作業となります。
    1ハゼの始まり・1ハゼの終わり・2ハゼ寸前・2ハゼピーク時の4箇所が、ダンパーを少しずつ開けていくポイントです。2ハゼピーク時には、かなり大量の煙が出ますので、ダンパーはほぼ全開となりますが、機械によって引きが強すぎる場合もありますので加減してください。引きが強すぎると温度が上がらなくなるどころか、急に下がり始める場合もありますので注意してください。

    ハゼている時間は1ハゼ、2ハゼ共に2〜3分間です。そして、1ハゼと2ハゼの間隔は約1.5〜2分間となります。この時間が短すぎたり、1ハゼと2ハゼがつながってしまったりした場合は火力オーバーですので注意してください。
    1圓寮呼Δ琉賣海困弔すべて、同じ状態なら(含水量など)一回のハゼは一発音がして終わりだと思います。しかし、農作物ですから、一粒ずつがすべてバラけた状態です。含水量が少ないものや成熟した豆から順番にハゼて、含水量が多いものや未成熟の豆が後からハゼたりします。この間が2〜3分という時間になるのです。※含水量のバラけが多いほど、ハゼの時間を長く取らなければ焼きムラになります。最初にも話しましたが、釜の中の豆すべてが、なるべく足並みを揃えて焼けていけるようなスピードを、常に火力とダンパーで調整することが最も重要な焙煎技術であり、これが「焙煎スピードのコントロール技術」なのです。

    焙煎スピードが速すぎて焼きムラになった豆(左)と適正な焙煎スピードによりムラ無く均一に焙煎された豆(右)

    次回の「基本焙煎技術実践編(業務用焙煎機) その4。」は『煎り止めのコントロール技術』からです。

    明日は 襯ゾンCTカンパニー・自家焙煎珈琲と旬の紅茶の店スプレモは臨時休業させていただきます。
    僕はリライブで紅茶の講義です。
    | コーヒーの焙煎技術。 | 22:31 | comments(1) | trackbacks(0) | - | - |
    前略
    ご指導を得たくて連絡いたしました厚顔ぶりをご容赦下さい。小生と仲間で2Kg質量を焙煎する機器を試作しましたが、巧く機能せず失敗でした。
    構造物は造れても、焙煎に関してはズブの素人です。
    若し、可能でしたら温度管理に関して教示願えると助かります、それを基に再度計画してみようと思います。
    彼方此方の資料を読みましても統一したアカデミックな技術的資料としては発行されていないように判断していますので、ご協力戴けますと幸いと存じます。
    宜しくお願い申しあげます。
    \呼Α複Kgf)は窯の温度何度で投入するか。
    ∪呼Υチ隋幣し)は何度で何分程度行うのがベターか。
    ハゼを2回与えるとして、乾燥以降何分が目安か。
    ぜ莉个係紊領箋僂蓮何分で何度位迄冷却すべきか。
    ツ媛辰覇鷁麑槹篝の場合、窯温度何度で投入すべきか。
    δ媛辰濃芦麑槹篝の場合、窯温度何度で投入すべきか。
    というシステム的な条件を把握出来れば改良に供する事が可能なように考えています。
    そんなに甘くはないよというお返事でも構いません、お手隙の際にでも宜しくお願い致します。
    草々

    | Horiuchi Toshio | 2013/01/11 4:12 PM |









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