2014.09.03 Wednesday
焙煎と抽出の関係 なぜか途中で番外編。
溜まった文章が多すぎるので、少し放出します(笑)
随分前から、暇なときに書き溜めていたものを、整理しながらブログにアップしてますが、こりゃまとまらんというものは番外編で(笑)
今回は、実際に自分の卸先である数軒のカフェから相談されたことに基づいて、自分なりにまとめてみました。
当然、同じ人が同じ焙煎技術で作るコーヒーならば、生豆の質が良い方が、良いコーヒーが出来上がりますし、同じ抽出技術ならば、良い原料で良い焙煎の方がより良いコーヒーが出来上がりますが、この辺の話は、このブログでも何年も前からしつこいほど書いてますし、コーヒー屋なら常識なので、わざわざ書きません(笑)
ロースターとしては、クオリティを安定させることが一番の仕事。
農作物だから…
気候が変化するから…
焙煎はブレて当然でしょ!というのは、ロースターとしてはあるまじき言い訳。
焙煎は必ずブレますよ(笑)当然。
でも、それをなるべく最小限に抑えるのがプロの仕事だと思うのです。
逆に、少しでもブレたなら、ブレたことを認めて、どうブレたかを伝えることができるのもプロの仕事だと思います。
返品も覚悟の上です(笑)
持ち帰ったお客様が、たとえどんな抽出をしたとしても、美味しく飲んでいただける豆を販売するのがロースターです。
より一層美味しく飲んでいただくために抽出教室などは必要だと思いますが、そのとき「この店のコーヒーの場合は」というのが大前提となります。
他の店のコーヒーを、同じ淹れ方をして、同じように仕上がるとは限りません。
ただ、厄介なことに、コーヒーは経時変化があり、味や香りが日を追うごとに変化していきます。
前回、焙煎時の各度合を表(まだ表らしいものになってませんf^_^;お許しを…)にしましたが、度合の浅い(または、少ない、早い)ものほど、変化のスピードは早くなります。
言い換えれば、劣化が早いということです。
よく、「エイジング」という言葉を使いますが、コーヒーは焼きたてが美味しいわけではなく、この経時変化によって、少しずつ味や香りのピークを迎え、そこからまた少しずつ劣化していきます。このコーヒーの状態が最も良いと思われる時期を探して、抽出するために、「エイジング」というものを考えます。
まぁ、コーヒーのプロにとってはこれも常識なので、書くのが少し恥ずかしいのですが、最近複数のロースターの豆を扱うカフェが増え、ロースターによって保管や賞味期限の説明が違うので、どれが正しいのかわからないというような質問がよくあります。
これは、ローストメソッドやプロファイルがロースターごとに微妙に違うからです。
同じ考え方や同じような味を目指すロースター同士なら、ほぼ変わらないはずですが、それでも微妙に違うのが普通です。
ですから、どのロースターの説明も正しいのです。
短時間で、カロリーを与えず、脱水をせずに、熱伝達の浅い豆は、インパクトのある華やかで強烈なフレーバーがありますが、ピークはローストから3日後。そして一週間で使い切らないと、炭酸ガスも出なくなり、びっくりするほどフレーバーがなくなります。
長時間で、カロリーを与え、脱水して、しっかりと深く熱伝達させた豆は、強烈なインパクトは無いですが、いわゆるコーヒーらしい柔らかなフレーバーがあり、ピークに達するのは一週間から二週間後。そこから、少なくとも一ヶ月は炭酸ガスを発し、ほぼその味を保ちます。
ただし、劣化しきったときのフレーバーは酷過ぎて何を飲んでるのかわからないくらいです(笑)
それぞれ一長一短ありますが、これらは、良いとか悪いとかではなく、保存やエイジングが全く異なるので、変えて扱わないといけないということなのです。
これをキチンと伝えられるのは、ロースターのみです。
先に書いた教室と同じように、やはり「うちが焙煎したコーヒー豆は」ということを前提に、エイジングはだいたいこの位だと伝え、発注または購入のタイミング、美味しく飲めるタイミングを説明するのがロースターの最も重要な仕事だと思います。
味のピークが、ローストから3日後で賞味期限が一週間の豆を、4日後に販売したら、ほぼ罰ゲームです(笑)普通の店や、普通の人はそんなに早くコーヒー豆を消費しません。
無理なく最後まで美味しく飲んでいただくためには、どうすればベストなのかをいつも考えて、お客様にしっかりとわかりやすく伝えることが大事ですよね。
随分前から、暇なときに書き溜めていたものを、整理しながらブログにアップしてますが、こりゃまとまらんというものは番外編で(笑)
今回は、実際に自分の卸先である数軒のカフェから相談されたことに基づいて、自分なりにまとめてみました。
当然、同じ人が同じ焙煎技術で作るコーヒーならば、生豆の質が良い方が、良いコーヒーが出来上がりますし、同じ抽出技術ならば、良い原料で良い焙煎の方がより良いコーヒーが出来上がりますが、この辺の話は、このブログでも何年も前からしつこいほど書いてますし、コーヒー屋なら常識なので、わざわざ書きません(笑)
ロースターとしては、クオリティを安定させることが一番の仕事。
農作物だから…
気候が変化するから…
焙煎はブレて当然でしょ!というのは、ロースターとしてはあるまじき言い訳。
焙煎は必ずブレますよ(笑)当然。
でも、それをなるべく最小限に抑えるのがプロの仕事だと思うのです。
逆に、少しでもブレたなら、ブレたことを認めて、どうブレたかを伝えることができるのもプロの仕事だと思います。
返品も覚悟の上です(笑)
持ち帰ったお客様が、たとえどんな抽出をしたとしても、美味しく飲んでいただける豆を販売するのがロースターです。
より一層美味しく飲んでいただくために抽出教室などは必要だと思いますが、そのとき「この店のコーヒーの場合は」というのが大前提となります。
他の店のコーヒーを、同じ淹れ方をして、同じように仕上がるとは限りません。
ただ、厄介なことに、コーヒーは経時変化があり、味や香りが日を追うごとに変化していきます。
前回、焙煎時の各度合を表(まだ表らしいものになってませんf^_^;お許しを…)にしましたが、度合の浅い(または、少ない、早い)ものほど、変化のスピードは早くなります。
言い換えれば、劣化が早いということです。
よく、「エイジング」という言葉を使いますが、コーヒーは焼きたてが美味しいわけではなく、この経時変化によって、少しずつ味や香りのピークを迎え、そこからまた少しずつ劣化していきます。このコーヒーの状態が最も良いと思われる時期を探して、抽出するために、「エイジング」というものを考えます。
まぁ、コーヒーのプロにとってはこれも常識なので、書くのが少し恥ずかしいのですが、最近複数のロースターの豆を扱うカフェが増え、ロースターによって保管や賞味期限の説明が違うので、どれが正しいのかわからないというような質問がよくあります。
これは、ローストメソッドやプロファイルがロースターごとに微妙に違うからです。
同じ考え方や同じような味を目指すロースター同士なら、ほぼ変わらないはずですが、それでも微妙に違うのが普通です。
ですから、どのロースターの説明も正しいのです。
短時間で、カロリーを与えず、脱水をせずに、熱伝達の浅い豆は、インパクトのある華やかで強烈なフレーバーがありますが、ピークはローストから3日後。そして一週間で使い切らないと、炭酸ガスも出なくなり、びっくりするほどフレーバーがなくなります。
長時間で、カロリーを与え、脱水して、しっかりと深く熱伝達させた豆は、強烈なインパクトは無いですが、いわゆるコーヒーらしい柔らかなフレーバーがあり、ピークに達するのは一週間から二週間後。そこから、少なくとも一ヶ月は炭酸ガスを発し、ほぼその味を保ちます。
ただし、劣化しきったときのフレーバーは酷過ぎて何を飲んでるのかわからないくらいです(笑)
それぞれ一長一短ありますが、これらは、良いとか悪いとかではなく、保存やエイジングが全く異なるので、変えて扱わないといけないということなのです。
これをキチンと伝えられるのは、ロースターのみです。
先に書いた教室と同じように、やはり「うちが焙煎したコーヒー豆は」ということを前提に、エイジングはだいたいこの位だと伝え、発注または購入のタイミング、美味しく飲めるタイミングを説明するのがロースターの最も重要な仕事だと思います。
味のピークが、ローストから3日後で賞味期限が一週間の豆を、4日後に販売したら、ほぼ罰ゲームです(笑)普通の店や、普通の人はそんなに早くコーヒー豆を消費しません。
無理なく最後まで美味しく飲んでいただくためには、どうすればベストなのかをいつも考えて、お客様にしっかりとわかりやすく伝えることが大事ですよね。