2009.08.07 Friday
距離感。
ここのところ夏風邪にやられて、咳が止まらない。
夏風邪は長引くっていいますからねぇ・・・
一昨日は39.5度の熱にやられて、インフルエンザかと思ったくらい。
みなさん、気をつけてお過ごし下さい。
さて、先日ご紹介した南軽井沢の「カフェ・ル・プティ・ニ 3」
移転後の開店準備からオープニングレセプション、そしてグランドオープンからシーズンインまで、トータルで実に22日間軽井沢に滞在していたわけですが、その間に感じることがたくさんありました。
まだ、引越しの荷物も片付かない、6月初旬に目白のお客様が訪れ始めます。
オープニングレセプションは6月20日。お送りした招待状はなんと500通。
もちろん全員、常連さんです。
基本的に身内をお客様とは考えません。
さすがに、都内にお住まいの方々ですから、レセプションに全員お見えになるとは考えていません。
実際にレセプションにお見えになった方は1割強です。
と、まぁ、ここまではわりと普通です。個人店で500通の招待状はおかしいですが(笑)
30年の歴史ですね。。。
と言ってしまえばそれまでですが、その後僕は凄い状況を目の当たりにすることになります。
グランドオープンが7月7日ですから、レセプションから半月はあるわけです。
が、その間にも引っ切り無しに都内からのお客様が訪れていました。
お店やっていないのに。。。
ただ、お越しになるという連絡が入るので、谷口さんはそのたびになにかしらのメニューを仕込み、訪れてくださったお客様に飲み物や食べ物を振る舞っていました。
そして、グランドオープン。
僕は4日〜13日までお手伝いと指導にあたっていましたが、毎日毎日8割のお客様が目白店の常連さん。
これには驚きました。
「ル・プティ・ニ」がどれだけ愛されていたかを実感できます。
そして、オープンから一ヶ月経った今も、相変わらずの状態です。
凄すぎます。過去にも同じようなお店をプロデュースしたことがありますが、本当に数えるほどしかこんなお店はありません。
もちろんこの状態がこれからずっと続くとは思いませんが、同じようなファンを軽井沢でも必ずつくっていくのだろうと確信できます。
目白の「ル・プティ・ニ」は、もちろんケーキも飲みものもそれなりに美味しかったと思いますが、特別ここでなければというまでのものではなかったように思います。
ただ、「ル・プティ・ニ」に漂う空気は、間違いなくここでしか味わえないものだったと思います。
マスターの谷口さんも、奥様の裕子さんも、ケーキを作っている吉村さんも、お客様との「距離」をとても大切に、そして上手に測っています。
個人経営の飲食店は、常連さんがいなければはなしになりません。
しかし、常連さんの中にはいわゆる「カウンター常連」と「ボックス常連」がいます。
そして、それぞれに「話しかけられたい人」と「放っておいて欲しい人」がいます。
当然のことながら、初めていらしたお客様も、このどれかのタイプに当てはまりますから、瞬時に見極める能力が必要です。
この「距離感」を掴めない人は、接客業には向いていません。
ただ美味しいコーヒーを淹れるだけ、ただ美味しいケーキを作るだけなら誰でもできます。
飲食店の「美味しさ」は空間と商品と人が作り出すもので、どれか一つが欠けると「不味く」なってしまいます。
そして、最も難しい技術が「距離感」という接客だと思います。
接客は話しかければよいというものではありません。うるさいと思う人もたくさんいます。逆に、話したくてもなかなか話せない人もいます。同じ人でも日によって気分が変わる場合もあります。
「居心地の良いお店」は「自分との距離を測ってくれるお店」なのだと思います。
軽井沢のカフェ・ル・プティ・ニ 3には今でも毎日東京からのお客様が見えているそうですが、僕が手伝っていた頃からオーナーが知らないお客様が半分以上。
これは、決して失礼なわけではなく、良い意味で「放っておいたお客様」がたくさんいらっしゃるということ。
お客様は「放っておかれるのが嬉しいお客様」ばかりということ。
もちろん、馬鹿話ばかりできるような、気の知れたお客様もたくさんいらっしゃいます。
ロゴや看板の字を書いたのも常連さんですから。。。
『昔ながらの喫茶店』とは、こういう店なのかもしれません。
本当に少なくなりました。
自己主張が強いだけの、自己満足カフェが多いこの時代に、本当に癒される店とはなにかを、是非体験しにいってください。
夏風邪は長引くっていいますからねぇ・・・
一昨日は39.5度の熱にやられて、インフルエンザかと思ったくらい。
みなさん、気をつけてお過ごし下さい。
さて、先日ご紹介した南軽井沢の「カフェ・ル・プティ・ニ 3」
移転後の開店準備からオープニングレセプション、そしてグランドオープンからシーズンインまで、トータルで実に22日間軽井沢に滞在していたわけですが、その間に感じることがたくさんありました。
まだ、引越しの荷物も片付かない、6月初旬に目白のお客様が訪れ始めます。
オープニングレセプションは6月20日。お送りした招待状はなんと500通。
もちろん全員、常連さんです。
基本的に身内をお客様とは考えません。
さすがに、都内にお住まいの方々ですから、レセプションに全員お見えになるとは考えていません。
実際にレセプションにお見えになった方は1割強です。
と、まぁ、ここまではわりと普通です。個人店で500通の招待状はおかしいですが(笑)
30年の歴史ですね。。。
と言ってしまえばそれまでですが、その後僕は凄い状況を目の当たりにすることになります。
グランドオープンが7月7日ですから、レセプションから半月はあるわけです。
が、その間にも引っ切り無しに都内からのお客様が訪れていました。
お店やっていないのに。。。
ただ、お越しになるという連絡が入るので、谷口さんはそのたびになにかしらのメニューを仕込み、訪れてくださったお客様に飲み物や食べ物を振る舞っていました。
そして、グランドオープン。
僕は4日〜13日までお手伝いと指導にあたっていましたが、毎日毎日8割のお客様が目白店の常連さん。
これには驚きました。
「ル・プティ・ニ」がどれだけ愛されていたかを実感できます。
そして、オープンから一ヶ月経った今も、相変わらずの状態です。
凄すぎます。過去にも同じようなお店をプロデュースしたことがありますが、本当に数えるほどしかこんなお店はありません。
もちろんこの状態がこれからずっと続くとは思いませんが、同じようなファンを軽井沢でも必ずつくっていくのだろうと確信できます。
目白の「ル・プティ・ニ」は、もちろんケーキも飲みものもそれなりに美味しかったと思いますが、特別ここでなければというまでのものではなかったように思います。
ただ、「ル・プティ・ニ」に漂う空気は、間違いなくここでしか味わえないものだったと思います。
マスターの谷口さんも、奥様の裕子さんも、ケーキを作っている吉村さんも、お客様との「距離」をとても大切に、そして上手に測っています。
個人経営の飲食店は、常連さんがいなければはなしになりません。
しかし、常連さんの中にはいわゆる「カウンター常連」と「ボックス常連」がいます。
そして、それぞれに「話しかけられたい人」と「放っておいて欲しい人」がいます。
当然のことながら、初めていらしたお客様も、このどれかのタイプに当てはまりますから、瞬時に見極める能力が必要です。
この「距離感」を掴めない人は、接客業には向いていません。
ただ美味しいコーヒーを淹れるだけ、ただ美味しいケーキを作るだけなら誰でもできます。
飲食店の「美味しさ」は空間と商品と人が作り出すもので、どれか一つが欠けると「不味く」なってしまいます。
そして、最も難しい技術が「距離感」という接客だと思います。
接客は話しかければよいというものではありません。うるさいと思う人もたくさんいます。逆に、話したくてもなかなか話せない人もいます。同じ人でも日によって気分が変わる場合もあります。
「居心地の良いお店」は「自分との距離を測ってくれるお店」なのだと思います。
軽井沢のカフェ・ル・プティ・ニ 3には今でも毎日東京からのお客様が見えているそうですが、僕が手伝っていた頃からオーナーが知らないお客様が半分以上。
これは、決して失礼なわけではなく、良い意味で「放っておいたお客様」がたくさんいらっしゃるということ。
お客様は「放っておかれるのが嬉しいお客様」ばかりということ。
もちろん、馬鹿話ばかりできるような、気の知れたお客様もたくさんいらっしゃいます。
ロゴや看板の字を書いたのも常連さんですから。。。
『昔ながらの喫茶店』とは、こういう店なのかもしれません。
本当に少なくなりました。
自己主張が強いだけの、自己満足カフェが多いこの時代に、本当に癒される店とはなにかを、是非体験しにいってください。